バスレクには、教室のレクにはない制約が 3 つあります。道具を配れない (通路を歩けない)、電波が切れる (山道とトンネル)、そして酔いやすい (下を向いて画面を見続けるほど)。この記事は、この 3 つを前提に、スマホ 1 台だけでバスレクを組み立てる方法をまとめたものです。想定しているのは修学旅行・遠足のレク係と、サークル合宿の車内。

例に挙げるゲームは僕が作っているサイト「まわして」のもので、どれも 3〜8 人用です (それを超える人数の分け方は後述)。自分で作っているぶん、どの画面で何秒スマホを見るかまで実装ベースで書きます。

乗る前にやることは 3 つだけ

バスレクの準備は、乗車前のこの 3 つで終わりです。

  1. 遊ぶゲームの「あそぶ」を押して、人数を決める画面まで進めておく
  2. 機内モードにする
  3. 充電を満たしておく (できればモバイルバッテリーも)

まわしてのゲームは、いちどゲーム画面まで進めばそのあと通信を必要としません。トンネルでも山道でも止まらず、うっかりリロードしても続きから復帰します。さらに、どれか 1 本のゲーム画面を開いた時点で、サイトの全ゲームが端末に保存されます。機内モードのまま別のゲームに切り替えられるので、後述の時間割のように複数ゲームを渡り歩く構成でも、乗車前に開くのは 1 本で足ります。

注意はひとつだけ。紹介ページ (ルール説明のページ) で止めないこと。紹介ページまでしか開いていない状態で機内モードにすると、「あそぶ」を押した先が読み込めずに始められません。必ず人数を決める画面まで進めてから電波を切ってください。

2 時間の移動はどう組む?

バスレクの時間割は「何分遊ぶか」ではなく「何分後に着くか」から逆算します。2 時間の移動ならこんな配分です。

  1. 出発直後まだ始めない乗ってすぐは席の整理とおしゃべりで落ち着かない。20分は待つ
  2. 出発+20分せーのドンから始める画面を見る時間が短く酔いにくい。1ゲーム8〜10分で切り上げも簡単
  3. 休憩の前知ったかグルメを1お題食べ物の話のまま休憩に入る
  4. 到着20分前知ったかリレーで締めラウンド数と秒数を残り時間に合わせて設定

3 時間の移動なら、真ん中に協力ゲームのめもりあわせを 1 ゲーム足すだけで同じ形が使えます。大事なのは、盛り上がりの途中で「着きました」にしないこと。どのゲームも 1 ゲーム・1 ラウンド単位で切り上げられるので、残り時間より短い単位で刻んでください。

車酔いしにくい遊びはどれ? — 「画面を見る時間」で選ぶ

バスでゲームを選ぶ基準は、面白さより先に画面を見つめる時間の短さです。下を向いてスマホを注視する時間が長いゲームほど、酔いやすい人には厳しくなります。

その基準で一番強いのがせーのドンです。「キャンプの設営でやりたい担当は?」のような 4 択のお題に、全員が同時に答えを出して一致を狙うゲームで、1 人がやるのは受け取って、答えを 2 つ選んで決定を押すだけ。画面を見るのは 1 手番で数秒〜十数秒、残りは「せーの、ドン!」の掛け声と結果発表の時間です。4 ラウンド固定・1 ゲーム約 8〜10 分で、着くまでの時間から逆算しやすいのも車内向きです。

せーのドンの投票画面。お題「湯船につかる長さは?」に対して、自分の答えとみんなの最多予想を4択から選ぶ
1人が画面を見るのはこの数秒だけ。選んで決定を押したら、あとは声の勝負
せーのドン紹介ページへ →みんなの答えを、当てにいく。3〜8人6人で約15分スマホ1台

酔いやすい人がいる班なら、その人には画面を見ない役 (お題の読み上げ、時間の管理、結果発表のツッコミ役) をやってもらえば、スマホを受け取らずに参加できます。気分が悪くなったら、そのラウンドで切り上げてください。途中でやめて失うものはありません。

王道は、声だけで進むトークゲーム

車内レクの王道は、画面はお題の確認だけで、進行のほとんどが声のゲームです。

知ったかリレーは、「逆さスイカ祭り」のような実在しないお題を、全員が知ったかぶりでリレー解説するゲームです。画面を見るのはお題を確認する数秒だけで、あとは声の語りが主役。持ち時間はラウンド数 (1〜5) と 1 人あたりの秒数 (10・15・20・30 秒から選択) で調整できるので、「あと 15 分で着く」に合わせて切れます。

知ったかリレー紹介ページへ →知ったかぶりで、語りきれ。3〜8人6人で約15分スマホ1台

姉妹作の知ったかグルメ (実在しない料理をうんちくで語りつぐ版) は、休憩の前に置くと食べ物の話のまま休憩に入れる、という組み合わせ方ができます。効果音はどちらもワンタップで消せるので、静かにしたい車内や、貸切ではない電車移動 (開票の大声が使えない場面) でも使えます。

座席が離れていてもスマホは回せるか?

バスの座席は 2 人がけの列で、教室のように輪になれません。それでも成立するのは、スマホを見る番が 1 人ずつ順番に来るゲームです。ただし回し方には条件があります: シートベルトをしたまま、前後のとなりの席へ手渡しできる範囲でグループを組んでください。通路をまたいで身を乗り出す受け渡しは走行中は危険です。2 人がけ× 前後 2〜3 列 = 4〜6 人のかたまりが現実的な単位で、1 周にかかる時間は「1 人あたり数秒〜十数秒 × 人数」で見積もれます。

めもりあわせは、「ひえひえ↔あつあつ」のような目盛りのどこかをヒント役だけが見て、一言のヒントで全員に位置を当ててもらう協力ゲームです。やることは「ヒントを言って、スマホをまわして、スライダーを動かす」の繰り返しで、1 ラウンドにスマホが回るのは 1 周だけ。座席ごしの手渡しと相性がよく、相談できなくても、ヒント一言だけで通じたときの気持ちよさがこのゲームの中心なので、離れた席でも面白さは欠けません。

めもりあわせ紹介ページへ →その「なんとなく」を、合わせにいく。3〜8人6人で約20分スマホ1台

はぐれワードを車内でやるなら、回数の見積もりだけ注意してください。ひとりだけ違うお題を持つ「はぐれ役」を探すゲームで、ヒントは順番に声で言いますが、画面は手番を回すタップに使い、秘密のワード確認と投票で 1 ラウンドに 2 周まわります。回す回数は今回の 4 本ではいちばん多いので、席がまとまっている 4〜5 人向きです。

はぐれワード紹介ページへ →ひとりだけ、ちがうお題。3〜8人6人で約10分〜スマホ1台

20 人の貸切バスならどう分ける?

ゲームはどれも 3〜8 人用なので、サークル合宿のような大人数では席のかたまりごとに 4〜6 人のグループに分けて、グループの数だけスマホを使います。乗る前の準備 (ゲーム画面まで進めて機内モード) をその台数ぶんやっておくだけで、あとは各グループが勝手に回ります。進行はゲームが持つので、企画係が全グループを仕切る必要はありません。グループごとに違うゲームでも成立しますし、休憩でメンバーを組み替えると全体の一体感も出ます。

仲間が運転する車ではどうする?

サークルの合宿や家族の車のように、仲間が運転する車では、運転する人はゲームに参加できません。声だけのゲームでも、答えを考えることは運転の注意を奪います。誘わない・画面を見せない・結果発表で急に大声を出さない、の 3 つは同乗者側のマナーとして守ってください。バス (運転手さんが別にいる) とはここが違います。

充電だけは道具がいる

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まとめ: 乗る前にゲーム画面まで進めて、機内モード

道具なしのバスレクは、乗る前に「あそぶ」を押してゲーム画面まで進め、機内モードにして、充電を確かめる——準備はそれだけです。酔いが心配なら画面を見る時間が短いせーのドンから、王道でいくなら声だけで進む知ったかリレー。8 人を超えたら席のかたまりで分けて台数を増やす。

人数が均等に割り切れないときの組み方はグループの分け方にあります。着いた先の夜は修学旅行・合宿の夜の遊び方に別でまとめました。

トンネルに入っても、この記事のゲームは止まりません。