文化祭も学園祭も、忙しい時間と待つだけの時間が交互に来る行事です。準備期間は作業の合間に中途半端な待ちが挟まり、当日は店番とシフトの空きでメンバーがバラバラになり、終われば打ち上げ。この記事は、その 3 種類の隙間時間を道具なし・スマホ 1 台で埋めるゲームの使い分けを、高校の文化祭と大学の学園祭 (模擬店) の両方に向けてまとめたものです。
高校生はひとつだけ先に——スマホの扱いは学校ごとのルールの範囲で、持込禁止の学校では成立しません。そこは最初に正直に書いておきます。例に挙げるのは僕が作っているサイト「まわして」のゲームで、どれも無料・1 卓 3〜8 人・登録なしです。
場面別の早見表: 人数と時間がぜんぶ違う
行事の隙間は、場面ごとに「何人いるか」「何分あるか」が違います。まずそこから引いてください。
| 場面 | 人数と時間 | 向くゲーム |
|---|---|---|
| 準備の待ち (放課後の教室・夜の部室) | 人数と時間作業メンバー 3〜6 人 × 10 分前後 | 向くゲームせーのドン 1 本 (約 8〜10 分) |
| 当日の店番・シフトの谷間 | 人数と時間手の空いた 3 人 × 20〜30 分 | 向くゲームけたちがい / はぐれワード |
| 打ち上げ | 人数と時間クラス・サークル単位の大人数 × 1〜2 時間 | 向くゲーム場所に合わせて卓分け (後述) |
準備の待ち時間 10 分、何ができる?
準備期間の待ち時間にいちばんはまるのはせーのドンです。4 択の質問に「自分の答え」と「みんなの最多の予想」の 2 つをこっそり入力し、開票前に「せーの!」で全員が答えを同時に言ってから一斉開票——1 ゲーム約 8〜10 分なので、休憩 1 回にちょうど収まります (同時発声はそれなりに音が出るので、静かにすべき場所では次節のタップだけのゲームへ)。
そしてこのゲームの「やくわりえらび」デッキには、「文化祭の準備、自分がやるならどれ?」 (看板づくり / 教室の飾りつけ / 机の運搬 / 衣装づくり) という、まさにその場のためのお題が入っています。準備が始まる頃には分担はもう決まっているでしょうから、実際の効き目は分担決めではなく、他の班が何をやっているかを知らないまま進む準備期間の、班をまたいだ雑談のきっかけのほうです (選択肢が自分のクラスの出し物とズレていても、そのズレ自体が話のネタになります)。もっと使いどころが明確なのは「がっこうのえらび」デッキの「文化祭でやりたい出し物は?」——出し物がまだ決まっていない時期なら、学級会の前哨戦としてそのまま機能します。
準備で疲れた回の休憩には、競争のない協力ゲームという手もあります。かぶりけしは回答者にお題の単語を当てさせるために回答者以外の全員が 1 語ずつ (3〜4 人のときは 2 語ずつ) ヒントを書き、かぶったヒントは消えるというチーム戦——「あそびとスポーツ」デッキは画面の説明に「学校の休み時間や部活仲間と」とあるとおり、なわとびやサッカーのような、学校で通じる遊びとスポーツの語で出来ています。勝ち負けで空気が割れないので、作業の続きに戻りやすいのが利点です。
なお、準備期間は他クラスや実行委員と混ざる場面もあります。初対面が混ざる卓では、自分の過去を答えるタイプのデッキ (だれだっけの「こどものころ」など) を避けるのが無難です——場面別の細かい判断はデッキの選び方大全にまとめてあります。
せーのドン紹介ページへ →みんなの答えを、当てにいく。3〜8人6人で約15分スマホ1台店番とシフトの谷間、暇つぶしはどうする?
当日の隙間は 2 種類あります。ひとつは店番——客が来ない時間を待つ役です。ここで効くのは「3 人から成立する」という仕様で、店番だけで 1 卓が立ちます。逆に言うと 2 人シフトでは立たないので、シフト表を作る立場なら、暇な時間帯の店番を 3 人で組んでおくと待ち時間がそのまま 1 卓になります。おすすめはけたちがい (数字クイズにキーパッドでこっそり答える、約 10〜15 分)。
接客と遊びの行き来で頼りになるのはリロードしても続きから復帰する作りのほうです——客が来たらスマホを置いて接客し、戻ってきたら続きから (保存はタブ単位なので、タブだけは閉じないでください)。なお、焼きそばの鉄板を握っている人や粉物で手袋の人はそもそもスマホを触れないので、これはレジ番と呼び込みが暇な時間帯の遊びです。
けたちがい紹介ページへ →せいかいは、たぶんこのへん。3〜8人6人で約15分スマホ1台もうひとつ、実はいちばん暇なのは店番ではなく、自分のシフトではない待機の時間です。教室の後ろでも模擬店のテント裏でも、手の空いた数人が 20〜30 分だべっている——そこには、ひとりだけ違うワードを持つ人を探すはぐれワード (5〜20 分) を。高校で先生の目がある場所なら、文房具・学校生活・身のまわりの語で出来ている「きょうしつ」デッキが無難です。
はぐれワード紹介ページへ →ひとりだけ、ちがうお題。3〜8人6人で約10分〜スマホ1台当日の会場は、来場者で回線が詰まります (大学祭は特に、決済もメッセージも通らなくなる規模です)。ここで効くのが、どれか 1 本のゲーム画面を開いておけば、サイトの全ゲームが端末に保存される作り——保存されるのは全部で 1 MB 未満なので、仕込みは数秒です。朝、家を出る前に、その卓でスマホを出す係の人だけ「あそぶ」を押して人数画面まで進めておいてください。あとは圏外でも動きます。もうひとつ、音が気になる場所では効果音を画面の 🔊 ボタンでオフに——設定は端末に保存されるので、一度切れば別のゲームに替えても静かなままです。
高校なら、この「行事の待ち時間」の使い方は体育祭にもそのまま流用できます。けたちがいの「スポーツのげんば」デッキはコートやゴールの大きさ当てで、scene の説明にも「体育祭前の盛り上げに」とあり、「がっこうのえらび」には「体育祭でやりたい競技は?」のお題も入っています。応援席のテントの待機時間は、文化祭の店番と同じ構造です。
打ち上げは、トーク系の解禁日
打ち上げは、この記事でいちばん制約がゆるい時間です。ただし場所で分かれます。カラオケ・解放された教室・貸切の部屋のように声を出せる場所なら、準備期間には向かなかった語って笑う系を解禁——実在しないお題を知ってる風に語りつなぐ知ったかリレー (5〜15 分) は、行事を乗り切った内輪ノリと相性がよく、持ち時間の設定でテンポも作れます。
知ったかリレー紹介ページへ →知ったかぶりで、語りきれ。3〜8人6人で約15分スマホ1台ファミレスや騒がしい居酒屋は思っているより声が出せない・通らない場所なので、タップで回るせーのドン・けたちがいのまま行くほうが快適です。
サークルの打ち上げのようにお酒が入る席でも、ひとつ安心材料があります。お題・セリフ・質問のデータに、お酒・下ネタを直接指定する語彙はありません (全デッキの全文検索で確認済み)。恋愛もほぼゼロで、例外はうそじてんの「きもちふうせん」デッキにある 1 語だけ——恋バナを避けたい卓では、うそじてんは別のデッキを選べば足ります。酔った勢いで踏み込みすぎる話題への入口が、お題の側から出てこない——大人の打ち上げでゲームが事故らないための、地味に効く性質です。
クラスやサークル単位の打ち上げは人数が 1 卓の上限 (8 人) を超えるので、4〜6 人の卓に分けて、卓ごとに 1 台ずつスマホを使います。分け方・組み替え・仕切り役の動き方は卓分けの記事にまとめてあります。
高校で使ううえでの注意
高校の実行委員向けの材料です (大学の人はこの節は飛ばしてかまいません)。構えは 2 段——中身は説明できるようにしておく、使用可否は先に確認しておく。
中身の側は前節に書いたとおり、お題のデータに大人向けの語彙はありません。ただしこれはお題・セリフ・質問そのものの話で、デッキ選択画面の説明文や紹介ページの文章には、場面の例として「飲み会」の語が出てくる箇所があります (けたちがいの「てもとのサイズ」の説明にも「飲み会にもぴったり」とあります)。先生の前で映すなら、デッキを選ぶところまでは仕切り役の端末で済ませて、お題が出てから見せるのが確実です。一方で答えやトークは自由なので、そこはデータでは守れません。最初に「先生に聞かれて困ることは言わない」と一言宣言しておくのが簡単な保険です。
使用可否の側: 先生に止められる理由の大半は中身ではなく「今スマホを出していい時間なのか」です。持込可の学校でも、文化祭当日や放課後の準備が使用ルール上どっち扱いかは曖昧なことが多いので、「準備の休憩中と店番の空き時間だけ使う」のような線を先に担任や実行委員会に確認・提案しておくと、当日に止められません。ルール上使えない時間帯の遊びは、この記事の範囲外です。
まとめ: 行事の隙間は 3 種類、それぞれに 1 本
準備の待ちには文化祭お題入りのせーのドン、店番とシフトの谷間には 3 人から立って中断に強いけたちがい・はぐれワード、打ち上げは場所に合わせてトーク系かタップ系を選んで卓分け。高校の普段のレクは学級レクの組み立て方に、大人数の分け方は打ち上げの節で触れた卓分けの記事にまとめてあります。今年の文化祭・学園祭、まずは準備の待ち時間 10 分から 1 本どうぞ。